向学新聞2014年4月号
日本語学校生、大幅増
ベトナム・ネパールが要因
財団法人日本語教育振興協会が2月6日、2013年度の日本語教育機関実態調査結果を公表した。日本語教育機関で学ぶ留学生数が3万7918名と前年度より8683名増加した。最も学生数が多い中国人学生は1万8250名と前年度からほぼ横ばいだったが、ベトナム人学生が約4倍の8436名、ネパール人学生も約1・5倍の3095名と総数底上げの大きな要因となった。
ベトナム・ネパールからの留学生増加について、学校法人新井学園赤門会日本語学校の新井永鎮常務理事は、「人件費の高騰などチャイナリスク回避のため、4~5年前からベトナムに多数進出した日系企業の影響が大きい。日系企業は現地企業より比較的給与が高いなどのインセンティブがある。ネパール人学生にとっては、経済大国への留学でステップアップを図ろうとしているのではないか。ネパールには日本からのODAにより日本式の道路などのインフラをはじめ、多くの支援が行われており日本に親しみを持っている」と話す。3年前の日本語教育機関で学ぶ留学生の出身国・地域は中国・韓国・台湾が上位3カ国・地域だったが、今回の調査でその順位が中国・ベトナム・ネパールに入れ替わり新しい局面を迎えている。
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