向学新聞2015年11月号
筑波大学が留学コーディネーターに
ブラジルを拠点
筑波大学とサンパウロ大学が協議(筑波大学提供)
文部科学省は9月29日、優秀な留学生の受入れを増加させるために、ブラジルにおける留学コーディネーターを筑波大学に委託することを公表した。留学コーディネーターは、現地の人材育成・留学ニーズの把握、日本留学の意義や魅力の情報提供などオールジャパンで留学生の確保に関する活動を行う。
筑波大は今年3月にサンパウロ大学内にオフィスを開設しており、国際室の諸橋氏は「本学のサンパウロオフィスにおける拠点活動を含めたブラジルとの交流活動等が評価されたのではないか」と話す。同大学は、ブラジル政府がブラジル人学生10万人を海外大学に派遣する「国境なき科学」計画において、日本の国立大学として最多の累計64名のブラジル人留学生を受け入れるなどブラジルと深い関係を構築してきた。今後は、筑波大のサンパウロオフィスを基点に他大学とも連携しながら優秀な学生の獲得に動いていく。
「留学コーディネーター配置事業」と呼ばれる同事業は昨年度からスタートし、ミャンマー(岡山大学)、ザンビア(北海道大学)、インド(東京大学)の3カ国にコーディネーターを配置してきた。
東大は事業委託にあたって、2030年までに2014年のインド人留学生数(日本全体727人・東大62人)と比べて2倍の受け入れを目指している。今年2月にはインドで日本留学フェアを開催した他、インド人学生の留学生動態の分析、現地の高校・予備校を訪問してのPR活動に取り組んでいる。
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