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シャフリル バンダラ さん (インドネシア出身) 
(東京大学大学院) 


成長の理由を学びに日本留学

――現在何を勉強しているのですか。
 ユビキタスコンピューティングについて研究しています。ユビキタスコンピューティングとは、あらゆる場所や時間でコンピュータを使えるようにし、その時間、その場所でユーザーが必要とする情報を提供することです。例えば上野公園には、公園の説明をする案内システムの端末があります。日本語の他に英語など多言語に対応しています。このシステム開発を研究室で手掛けています。

――なぜ日本に留学したのですか。
 日本のアニメがインドネシアでも放送されていて、幼い頃から親しみを感じていました。また、中学生の時に日本に関する授業がありました。江戸時代は鎖国していたものの、その後の明治時代には様々な改革を行い、欧米から最新の知識や技術を取り入れて急速な発展を成し遂げたことを知りました。それだけではなく、第二次世界大戦での敗戦後も劇的な発展を成し遂げたことを知り、驚くと同時に尊敬の念を持ちました。母国のインドネシアを発展させるため、日本の成長の理由を学びに絶対日本に留学したいと思いました。

――実際に留学し、何を学ぶことができましたか。
 日本留学を通して、「努力」と「諦めない」ことを学びました。群馬大学で学部時代を過ごしたのですが、そこで先生が「プロジェクトX」を見せてくれました。その時見た内容は「新幹線開通」の話でした。周囲の無理だという声に負けることなく、見事新幹線を走らせた開発者達の努力と諦めない気持ちに心を打たれました。この二つの要素を必ず自分のものにして、インドネシアの仲間に教えたいと思っています。



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