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向学新聞2015年7月号


留学生向けの特別支援が必要

        座学教育が就活成功モデル 全国キャリア・就職ガイダンス

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             留学生支援ネットワークの久保田氏
               
                

 独立行政法人日本学生支援機構が6月16日、東京ビッグサイトで国、地方公共団体、学校、企業などが一同に集う「平成27年度全国キャリア・就職ガイダンス」を開催し、分科会として外国人留学生の就職支援に関するセッションが行なわれた。
 
 セッションの冒頭、法務省入国管理局の佐藤浩郎氏が今年4月から新たに施行された文理統一就労ビザ「技術・人文知識・国際業務」について言及。「これまで文系の留学生は人文知識・国際業務、理系の留学生は技術の就労ビザを取得していた。しかし、昨今経営学を学んだ後にエンジニア色が強い仕事に就くなど文理が不明確なケースが増えている。ビザ申請審査が煩雑になり、申請する外国人にとっても不明確だった」と複雑化する業務内容を踏まえての変更だったことを説明した。
 
 また、一般社団法人留学生支援ネットワークの久保田学氏が大学などにおける留学生への就職支援のあり方について助言した。留学生支援ネットワークは、留学生招聘から教育・就職支援までを行なった経済産業省・文部科学省の「アジア人材資金構想」事業(2007~2014年度)のノウハウをもとに設立された団体。国公立を中心とする全国60の大学や企業など様々なネットワークを持つ。久保田氏は「大学の規模によって支援のあり方は異なるが、日本の就職活動は独特な形態で、留学生には特別な支援が必要。留学生の人数が少なく、日本人とは別のプログラムを作れない場合は、最低限留学生に特化したスタートアップのガイダンスは必須だ」と強調した。また、「教育機関の就職支援を見てきたなかで、就職活動の流れや準備をしっかりと座学で教育することが成功モデルの一つとなっている」と話した。



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