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向学新聞2024年7月号目次>留学生の国内就職率53%
<向学新聞2024年7月号記事より>
留学生の国内就職率53%
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は5月、2022年度外国人留学生進路状況調査結果を公表した。同調査は、2022年度中に卒業(修了)した外国人留学生の進路状況について、2023年12月時点の大学等からの回答に基づき集計したもの。
例年の調査と比較して目立った点として、国内就職率の上昇があげられる。高等教育機関を卒業・修了した外国人留学生(国内進学者を除く)5万253人のうち、国内企業等に就職した留学生は2万6795人(53・3%)となり、初めて50%を超えた。
国内就職をした留学生のうち、学種別の人数では専修学校が最も多く、全体の57%と半分以上となっている。
日本語教育機関卒業(修了)の留学生の国内就職率は、10・6%となり、初めて10%を超えた。母国で大学を卒業し、進学目的ではなく就職を目的として日本語教育機関で学ぶ留学生が年々増加している。
留学生の国内就職率については、「日本再興戦略改定2016」等で数値目標50%が掲げられていた。留学生の就職支援プログラムの拡充や、在留資格制度の改定、若者の人手不足やインバウンド業界の雇用回復などが相まって、目標値に達したかたちだ。
2023年に政府の「教育未来創造会議」から出された第二次提言には、新たな数値目標として「2033年までに留学生(国内進学者を除く)の卒業後の国内就職率を60%」という数字が打ち出されている。
留学生の就職活動の様子について、大学のキャリアセンター職員は「大学に来る求人数が、コロナ前同等の数に戻りつつある。インバウンド業界の求人数も増加していることが、留学生の就職率アップにつながっているのではないか」と話す。
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