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謝 茉晗 さん (中国出身) 
(東京農業大学大学院) 


日本庭園の魅力は「癒し」 思い描いていた京都に感動

――日本に留学した理由は何ですか。
 元々庭園に興味があり、母国中国の大学でもランドスケープ(造園)を専門にしていました。地元・蘇州は世界遺産の庭園があり有名な土地です。大学では中国だけではなく海外のランドスケープについても学びましたが、日本庭園は興味があったので自分でも色々と調べてみると魅力的で、庭園を学ぶため留学したいと思いました。中学生の頃から日本が好きで、まずはアニメに関心を持ち、それからドラマ、日本文化、その中でも特に日本庭園と興味が深まってきました。

――なぜ庭園を勉強しようと思ったのでしょうか。
 私は絵を描くことと自然が大好きなのですが、庭園はまさにその組み合わせで、芸術と科学が融合しており自分に一番ふさわしい専門だと思ったからです。

――日本庭園の魅力は何ですか。
 やはり癒しですね。日本は庭園造りにおいて、自然をとても大事にしていて自然への尊敬の念を感じます。庭園だけでなく、町並みの風景も大好きです。例えば、街中でもお店の前に花が飾ってありますし、一般の方もガーデニングを楽しんでいて素晴らしいです。中国では高層ビルがどんどん建設されたり、人々はいつも何かに追われているようで日本のように落ち着ける空間が必要ではないかと感じます。元々庭園文化は中国から日本に伝えられたものですが、日本はどのように独自の庭園文化を築きあげてきたのか知りたいです。

――日本のお勧め庭園スポットはありますか。
 京都の大徳寺・大仙院や横浜の三溪園が特に印象的でした。他にも小石川後楽園や浜離宮恩賜庭園には何度も足を運んでいます。街並で言えば、京都の八坂神社と清水寺を結ぶ道はすごく感動的で、まさに私が思い描いていた「京都」でした。

――大学院では何を研究されているのですか。
 「中国の桜」を卒論のテーマにして研究中です。中国人にとって日本文化と言えば桜をよく思い浮かべますが、中国でも日本から親善桜を送っていただいて、花見がちょっとしたブームになっています。大学にも桜を研究している先生がいらっしゃるので、このテーマに取り組んでみたいと思いました。

――将来の夢は何ですか。
 まずは中国と関わりがあるランドスケープ事務所で働きたいです。でも、ゆくゆくは自分の事務所を開設したいという大きな夢があり、自分の努力次第なので頑張りたいと思います。



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