Top向学新聞今月の人>イヴァン ブルキッチ さん


イヴァン ブルキッチ (クロアチア出身) 
(広島大学) 


ネットのポジティブな側面を研究 日本と世界のかけ橋に
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――日本に興味をもったきっかけは何ですか。
 ウィーン大学で日本語を専攻しており、昨年の10月から約1年間広島大学の国際センターに留学しています。戦争の影響で子供の頃に、クロアチアからオーストリアに移住しました。オーストリアの学校で、ドイツ語、英語、フランス語を学び、よりグローバルな経済を勉強するため日本語を専攻しました。日本語学科ではひらがな・カタカナ・漢字から始まり、セミナーでは大衆文化などを学びました。

――現在はどのような勉強をしているのですか。
 「日本人の生きる力と死ぬ力」という卒論テーマで研究してきました。日本の自殺率は高いのですが、中でもネット自殺のようにインターネットが悪い影響を及ぼしている側面があります。一方で、同じくインターネット上で自殺志願者の相談に乗るなど、救いの手を差し伸べている方もいらっしゃいます。インターネットには、ポジティブあるいはネガティブどちらの影響も及ぼす可能性があります。そこで、インターネットの良い側面を重点的に取り上げ、日本人の生き方を研究しています。

――日本に留学してよかったことは。
 オーストリアでは学費がほとんど必要ないため、大学にはたくさんの学生がいます。ある授業では、先生がマイクを使って600名の学生に講義することがあるほどです。そのため、先生と話す時間がなかなか取れず、様々な面で自己責任が問われる状況です。ですが、日本では先生が親身になってアドバイスをしてくださり感謝しています。

――将来の夢は何ですか。
 将来、日本で自分の旅行会社を作ることが夢です。そのために、まずは日本で語学力を磨き、経験を積みたいと考えています。現在の母国クロアチアはEUに加盟し、平和を取り戻しました。街並が非常に美しく、日本でも隠れた名スポットとして認知されはじめ、観光客数が増加しています。多言語能力を活かし日本とクロアチア、そして世界のかけ橋になれるよう頑張りたいと思います。



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