Top向学新聞日本で働く留学生OBたち>ゴメス フランシスコ さん


ゴメス フランシスコ さん (スペイン出身) 
(丸紅株式会社) 


世界中との繋がりが刺激的 課長の計らいで日本語力向上

――現在の業務内容を教えて下さい。
 現在入社2年目で穀物グローバル課に所属しています。私は、シンガポールにある穀物の販売拠点の管理業務を担当しています。

――仕事の醍醐味は何ですか。
 一日の中で、シンガポール、ベトナム、ブラジル、アメリカなどの人達とやり取りしながらビジネスを進めていくので、「世界中と繋がっている」という感覚は非常に刺激的です。

――なぜ商社で働こうと思ったのですか。
 外国人という立場で最も活躍できる場所は、やはり海外との繋がりが強い企業だと思ったからです。多くの企業がありますが、実際に応募したのは丸紅1社だけでした。 大学3年生の秋にスペインの大学から上智大学に編入しました。それから数カ月後に就職活動を始めましたが、授業が英語で行われていたので、ビジネス用語や上級日本語には自信がありませんでした。様々な企業セミナーに参加しましたが、その度に「どれくらいの日本語レベルを求めていますか」と質問しました。大抵の場合、「日本語ネイティブレベルでないと困る」という反応でした。しかし丸紅だけは、「どんなレベルでもいいので頑張って受けてみてほしい」と励ましてくれました。それで丸紅に挑戦しようと決めました。

――実際に入社してから語学の壁は感じましたか。
 最初の3~4カ月は苦労しました。入社当時、課長があえて英語やスペイン語を使う仕事ではなく、社内業務を任せてくれました。それは、まず日本語力を向上させて活躍する幅を広げてほしいという課長の計らいでした。最初は「なぜこんなことをしなければいけないのか」とも思いましたが、短期間で日本語力が向上し、今となっては本当に感謝しています。

――最後に留学生へのアドバイスをお願いします。
 自分が会社にどういった+αを与えることができるのかを考えて下さい。私はスペイン出身でしたので、成長地域である南米、そして巨大市場である欧州との架け橋になることができると会社にアピールしました。また、企業内のルールなど、日本人の立場では変えづらく、外国人だからこそ変革できることがあるはずです。



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