Top向学新聞今月の人アズリー・アシュラフさん
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アズリー・アシュラフさん (マレーシア出身) 
(在日マレーシア留学生協会会長) 


技術よりも教育が大事  母国の社会的モラルを変えたい

――留学体験をどう活かそうとお考えですか。
  私は留学体験をもとに日本についての本を書き、マレーシアで出版しようと思っています。技術を持ち帰ることよりも、人々に先進国についての知識を与えて啓蒙することのほうが大切だと思ったのです。
  先月マレーシアに帰ったとき、日本が何ゆえに先進国と呼ばれるのかよく分かりました。日本はビルやバス、電車などの社会インフラが整っているだけでなく、人々のものの考え方や行動がしっかりしており、それがスムーズな社会生活を可能にしています。母国では例えば駐車料を払いたくないといって車をどこにでも止めますし、人々もそれを容認しています。社会インフラだけいくら整備されても、人間自体の社会的モラルの浸透度を変えていかなければ、真の意味での先進国になるのはなかなか難しいことです。母国でも学校で社会教育は行っていますが、子供は当然、毎日大人が行っていることをまねするわけです。今後は新しい技術を導入するより、むしろそういった人々を教育して習慣を変えていくことのほうが必要です。それはやはり、日本に留学した人が取り組んでいくべき使命だと思っています。
  日本が先進国になって人間自身がどう変わったかを書きたい。
 今自分がやっていることが本当に正しいことなのかどうか分からないのです。信号を守らないで勝手に道を渡る人がいっぱいいます。技術を導入するよりそういった人々を変えることがむしろ必要なことだと思っています。
  将来は教員を目指しています。例えば語学なら語学だけを教えるのではなく、外国の様子なども説明しながらそれを学ぶモチベーションを与え、人間的に教育できるような教師になりたいです。