向学新聞2014年1月号
日ASEAN学生会議開催
10カ国から約150名が来日
(ディスカッションの様子)
ASEAN加盟国の10カ国から約150名の青年が来日し、12月12~15日にかけて日本の青年約30名と日ASEAN会議を行った。昨年1月に安倍内閣総理大臣が発表したアジア諸国と3万人規模の交流を行う「JENESYS2・0」事業の一環で、同期間に開催された日ASEAN特別首脳会議に合わせて実施された。
テーマ別に、「教育」・「青年の起業」・「環境と企業の社会貢献」・「ボランティア精神にもとづいた青少年の社会貢献活動」・「伝統文化」の5グループに分かれて、3泊4日の合宿形式でディスカッションを行った。
ディスカッションに先立ち、各グループはテーマに沿った視察を行い、教育グループは滋賀県の竜王町竜王小学校を訪問。マラヤ大学のダルビンラジ・スブラマニアムさん(マレーシア)は、「日本の小学校にはそうじの時間があって各自がしっかりと役割を果たしていた。学生にとって学校は第二の家だが、小学生がオーナーシップを発揮しておりとても驚いた」と話す。15日の成果発表会では、各グループがディスカッションの結果を紹介した。教育グループは、「教育とは将来のビジョンを開く窓であり、多民族が関わるグローバル社会のリーダーを育てなければならない」と主張した。
12月14日の日ASEAN特別首脳会議では、安倍総理が国際交流基金内にアジアセンターの立ち上げや、3000人以上の日本語学習パートナーを海外現地に派遣するなどを提案し、日ASEAN関係が今後ますます密接になっていく。日ASEAN学生会議でコーディネーター役として参加した横浜国立大学のアータナポン・ワッタナーさん(ラオス)は、「日本はもちろん、同じアセアンでも国によって経済状況や文化が異なるが、今回のような交流を通してお互いの誤解や偏見が解かれていく。そして、将来社会人になってからも協力でき長期的な関係を築くことができる」と強調する。
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