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向学新聞2016年10月号


アジア勢躍進、米国が上位占領

THE QS社 世界大学ランキング    


 9月に英高等教育誌のタイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE)とQS社がそれぞれ世界大学ランキングを発表した。
 
 THE世界大学ランキング2016~2017では、オックスフォード大学が英国の大学として初めてトップに立った。昨年トップだったカリフォルニア工科大学は2位に、3位スタンフォード大学、4位ケンブリッジ大学、5位マサチューセッツ工科大学となった。
 
 THEは地域レベルで見たアジア勢の躍進について触れており、24位シンガポール国立大学がアジアトップ、29位北京大学、35位清華大学、39位東京大学、43位香港大学、49位香港科技大学となった。米国国際教育研究所のラジカ・バンダリ氏はアジアの躍進について、「急激な人口増加、地域内における高等教育の需要、政府による多大な投資の3要素がある」と説明する。
 
 QS世界大学ランキング2016~2017では、マサチューセッツ工科大学が5年連続でランキング1位を獲得した。コンピュータサイエンスや言語学など多様な分野でトップの評価を獲得。以下2位スタンフォード大学、3位ハーバード大学、4位ケンブリッジ大学、5位カリフォルニア工科大学となった。10位までは欧米の大学が続くが、12位シンガポール国立大学、13位南洋理工大学とシンガポールの大学が肉薄。その他のアジア勢は24位清華大学、27位香港大学、34位東京大学、35位ソウル大学校が続いた。
 
 同日QS社が発行した記事では、資金面がランキング上昇の大きな鍵になっていると示唆。代表的な例が米国だ。トップ3を米国大学が占領するのは、ランキング発表を開始した2004~2005版から初。トップ200大学のうち約4分の1が米国となった。それを支えているのは高額な学費などだ。卒業後も多額の学生ローンに若者が苦しむなど、負の側面が懸念されている。



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