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向学新聞2021年7月記事より>

VYSA OSAKA ONLINE JOBFAIR
留学生自ら出会いの機会創出

5月29日(土)VYSA OSAKA(在大阪ベトナム学生青年協会)主催のベトナム人青年を対象とした合同企業説明会がオンラインで開催された。当日は、求人企業13社、ベトナム人青年(留学生・社会人)約420名が参加した。後援として、在大阪ベトナム社会主義共和国総領事館と一般社団法人ベトナムクラブの協力があったが、実質的なイベント運営は、VYSA OSAKAのスタッフが担った。スタッフの大半が現役の学生だ。VYSA OSAKAが主催で、オンライン合説を実施するのは初めてで、彼らにとってはとても大きなチャレンジだった。

VYSA OSAKA ONLINE JOBFAIRスタッフ

 昨年、初めての緊急事態宣言が出され、コロナで就職のチャンスが減ってきている、このような時こそ、新たな機会を作るべきだ、との声がスタッフ内であがり、JOB FAIR開催の計画が始まった。計画から準備を経て約1年ごしでの開催となった。
 キーワードは「ピンチはチャンス」。企業に対しては、優秀な人材が獲得できるチャンスとして、留学生には、今だからこそオンラインで出会えるチャンスがあるとイベントの意義を訴えた。Facebookなどでイベントを告知し、約1000名から参加希望の問い合わせがあった。オンライン合説の実施形式は、社会人スタッフが仕事で経験したオンライン商談会のやり方や、学生スタッフが就活生として参加したオンライン説明会のやり方など、それぞれの経験からアイデアを持ち寄って、どのような形式が良いかを決めた。

 当日は、スタッフ約30名が、企業担当、留学生担当、運営本部など役割を分担し運営にあたった。開催前後の準備時間も含めると約9時間にわたるイベントなので、担当ごとにシフトを組んで、トラブルが生じてもすぐに対応できる体制を整えた。事前の打ち合わせやシミュレーションを経て迎えた当日だったが、トラブルは生じた。しかし、その都度担当者を中心に対応し、イベント終盤ではほとんどのスタッフが対応に慣れてきた。初めてのチャレンジで緊張しながらの開催だったが、大きなトラブルはなく無事盛況のうちに終えることができ、スタッフ一同ほっと胸を撫でおろした。
 参加企業からの感想は、ほとんどが学生スタッフで運営されているイベントで、ここまでできたことのへ好評価がほとんどだった。参加学生の満足度も高く、またこのようなジョブフェアをやってほしいという声が多かった。
 
 支援の対象として見られがちな留学生達だが、留学生自らが主体的に行動して出会いの機会を作り、その活動を通して、企業とのマッチングはもちろんのこと、運営スタッフの留学生自身が多くの気づきと経験を得られた今回のイベントはとても意義深い。副会長の一人のジュウリさん(学部4年生)は「VYSAの活動は楽しい。研究や就活について相談できる社会人の先輩もいて心強い。」と話す。もう一人の副会長のアインさん(社会人)は、「初めてで大変だったけど、ほかの企画もオンラインで実施できそうだと自信がついた」と語る。VYSA OSAKAは、学生・社会人双方の青年が集い、相談や交流、活躍の機会があり、留学生にとって貴重なコミュニティとなっている。留学生が生き生きと活躍するためのコミュニティづくりの、一つの理想的モデルと言えよう。
 日本で学ぶ留学生に対して、三人目の副会長のホーアンさん(社会人)は「後ろ向きでも前向きでも一日は終わります。ピンチはチャンスです。青春を燃やして頑張りましょう!」と激励のメッセージを寄せた。

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