Top向学新聞日本文化の底力>藤田ゆみ氏 Ko(コウ)氏
向学新聞2021年10月号目次>日本文化の底力

向学新聞2021年10月記事より>

日本文化の底力

お笑い輸出課プロジェクト
藤田ゆみ / Ko(吉本興業) 第3回

藤田ゆみ

SDGs漫才
 皆さんこんにちは。吉本興業所属の芸人・藤田ゆみです。
突然ですが、皆さんは「SDGs」という言葉を聞いた事がありますか?今、テレビや街中でよく目にするので、何となく知っている人もいるとは思います。

 「SDGs」とは国連が2015年に設定した2030年までに達成する17項目からなる開発目標です。それでは、突然ですがここで問題です。「SDGs」とは何の略でしょうか?「ソフトバンクホークス・ドラゴンズ・ジャイアンツ」とプロ野球チームの名前を上げた方もいらっしゃるかもしれませんが、正解は「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」 の略です。例を上げますと17項目の中には「1・貧困をなくそう」「2・飢餓をゼロに」「4・質の高い教育をみんなに」「17・パートナーシップで目標を達成しよう」があります。最近、世界のみならず、日本の企業や学校でも盛んに「SDGs」が取り入れられています。しかし、17項目を全て覚えるのは難しいと思う方もいらっしゃるかもしれません。

 そこで現在、私達芸人は「SDGs漫才」という授業を全国の大学・中学校・高校・専門学校で実施しています。「SDGs漫才」とは、その名前の通り漫才作りを通じて「SDGs」を勉強するアクティブラーニングです。

 では、どのように「SDGs」を漫才にしているかと言うと、例えば「どうもー。相方のお尻が好きな鈴木です。そんな、相方が嫌いな佐藤です。コンビ名はパートナーヒップです。よろしくお願いします。」という風に、17項目の中から興味のある1項目を選んで漫才にする事で、開発目標を楽しく覚える事ができます。

 実際に、とある大学でこの授業を行ったところ、生徒さんから「17項目を本で読んだだけではわかりませんでしたが、漫才を通じて楽しく覚える事ができました。」と好評でした。皆さんも、今後学校や就職先で「SDGs」について学ぶ機会があるかもしれません。その時にはぜひ、漫才を通じて17項目を覚えてみて下さい。きっと楽しく学ぶ事ができるでしょう。これから皆さんが、より良い世界を作って行けるように願っています。

Ko

お笑い×SDGsからその先へ
 こんにちは!吉本興業所属芸人のKoです。あっという間に秋が来ました。涼しくなってきましたね!さて、本紙での連載も今回で3回目ということで既にネタが尽きてきました(焦)。。。というのは冗談で、今回も僕たち芸人が行っている取り組みについて紹介させて頂きます。

 先ほど藤田ゆみさんが紹介してくれたSDGs漫才。僕からはそこまでに行きついた流れと現在地、そして今後の青写真を書いていこう思います。以前、本紙でも紹介した「漫才で覚える日本語」や「漫才で覚える外国語シリーズ」という活動を2020年から先輩芸人であるフランポネさんや藤田ゆみさんと本格的に始めました。最初は日本語を学ぶ外国人に漫才を通して日本語を学んでもらえるコンテンツとしてスタートし、次に外国語を学んでいる日本人に外国語漫才を通して外国語を学んでもらうコンテンツが生まれ、更には日本語や外国語の枠を取っ払い、大学などの授業で何かのテーマを「漫才」を通じて学ぶことが出来たら生徒も楽しく学べて、面白いのでは?という発想に至りました。
 

 その一つ目のテーマがSDGsだったのです。国内の色んな大学に提案していったところいくつかの大学が是非やってみたいとのことで、実際に実施しました。難しいテーマを楽しくインプットしたりアウトプットしたりしてきちんと覚えていく。一方的に先生が生徒に説明するスタイルの授業ではなく、ネタ作りのために生徒が自ら資料に目を通し、楽しそうに、正しくSDGsを学んでくれていました。一見SDGsとお笑いは遠くかけ離れているように思えますが、お笑いや漫才というのはどんなテーマを学ぶときにも使える便利なツールなんだなぁというのが私自身改めて気付きましたし、防災や文化、貧困対策、教育などもっと色んなテーマで漫才が出来たらいいなと思っているところです。

 そして、この夏私たちは今までの言語教育シリーズにSDGs漫才を加え、ノーベル平和賞受賞者であるムハマド・ユヌス博士が提唱する「ソーシャル・ビジネス」を具現化するコンテストである「YYコンテスト2021」に『お笑い輸出課プロジェクト~僕らは「笑い」で世界を変える~』というテーマでエントリーしました。社会問題をお笑いを通じて解決するという一見ばかばかしい挑戦かもしれませんが、そのニーズが当初取り組んでいた日本語学校や大学だけでなく、今や小中高、専門学校、障がい者施設、国際協力機関、自治体などジャンルを越えて広がって来ています。近い将来、この活動が単なるお笑いの活動ではなく、社会貢献に寄与し、ソーシャルビジネスとして成り立たせていくという青写真を描きながら日々色んな場所で活動に取り組んでいます。

 みなさんも色んな事を日本で、世界で日々挑戦していると思います。今みなさんが取り組んでいることは絶対意味があることなので、是非その先を思い描き、素晴らしい未来に向かって頑張ってくださいね!また、もしこのテーマを漫才を使って学びたいというリクエストがあれば、いつでもリクエストしてください! 一緒に明るく楽しい笑いの溢れる社会を目指して頑張って行きましょう!!それではまた!

a:862 t:1 y:0