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向学新聞2023年1月号目次>日本で働く元留学生たち ノ フローレンス トン さん

元留学生

向学新聞2023年1月1日号記事より>

日本で働く元留学生たち

ノ フローレンス トン さん
(ミャンマー出身)
株式会社システムエグゼ

自分に合う会社がどこかに必ずある

―日本での留学生活はいかがでしたか。
 来日した時は、日本語がほどんど分からなかったので、戸惑うことが多かったです。そんな中、日本語学校の先生達が親切にサポートしてくれたことがとても嬉しかったです。病院に行きたいけど、どのように体調を伝えれば良いかが分からなかった時は、先生に相談して、どのような単語を伝えたら良いか教えてもらって、無事に受診できた、ということもありました。
 
 また、飲食店のアルバイトをしたことが、日本語の上達にとても役に立ちました。日本人しかいない環境の中で、しかもお金をもらうので、必死に日本語が上手くなるように頑張りました。留学生の皆さんは、日本人ばかりの環境に飛び込んで、日本語を使うようにすると上達が早くなるので良いと思います。

ノ フローレンス トン さん
TOPA21世紀語学校卒業、
亜細亜大学 経済学部卒業後、現職。



―就職活動はどのように進めましたか。
 先輩から、「就職活動は早く準備をした方がいい」と1年の時から聞いていたので、私は3年生の始めから準備をして動き始めました。学校のキャリアセンターにもよく行きました。学内外の就職セミナーや合同企業説明会には、毎日のように参加していました。当時はコロナの前だったので、スーツを着てあちこち出かけて、とても疲れたのを覚えています。

 就職活動については、キャリアセンターを活用することをおすすめします。自分で調べるよりも、早く良い情報をもらえて、面接練習や履歴書を書く時のアドバイスをもらえます。その他に、必要な対策としては、応募したい会社がどのような試験を選考に使っているかを調べて、事前に準備する事です。SPI試験については本を買って練習をする必要があります。

画像の説明

―今はどのようなお仕事をしていますか。
 ITの企業で、SE(システムエンジニア)として働いています。大学では文系専攻でしたが、プログラミングに興味があり、個人的にもやっていて、関連する授業にも出ていました。入社後は3ヵ月の研修がありましたが、実際の実務の作業はとても難しく、先輩や他のメンバーから教えてもらいながら、実務を覚えていきました。もともと文系だったこともあり、専門用語の難しさや、分からないことが多く、入社して最初の1年はとても大変でした。仕事を楽しいと思えず、辞めたいなという気持ちがずっと頭にありました。それでも辞めなかったのは、先輩が応援してくれたし、せっかく入った会社なので、もう少し頑張ってみようと思ったからです。
 
 仕事を続ける中で、私に任せられるか心配されながらも任された仕事で、問題なく作業を完了させて上司に信頼されたと実感した時は、とても嬉しい気持ちになりました。仕事のやりがいはこのようなところだなと感じています。1年目の大変だと感じていた時に、辞めないで良かったと今は思っています。

―後輩の留学生にどのようなことを伝えたいですか。
 学生の時期は限りがあってとても特別な期間ですので、勉強以外にもやりたいこと、興味があることは学生時代にぜひやっていた方が良いです。人と積極的にコミュニケーションをとって、行動したほうが良いです。楽しいことや困ったことを共有し合える友達や先輩とのつながりが貴重だと思います。
 
 また日本で仕事をしたいのであれば、就職活動で「諦めないこと」が大切です。私は、何度も面接に落ちて落ち込んだことがあり、その時はもう諦めようかな、帰国しようかなと考えました。しかし、なかなか内定をもらえなくても、日本には会社がたくさんあって、自分に合う会社がどこかに必ずある、と思って続けて探せば、必ず見つかると思います。私がそうでした。ぜひ頑張ってください。

―これからの目標は何ですか。
 今の仕事で経験を積みながら、日本とミャンマーのつながりを作るような仕事もしてみたいです。

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