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就活なんでも相談室

第4回「面接対策」

井上氏
株式会社ASIA Link 
マネージャー 井上 洋輔 氏

〈相談内容〉
面接の最後に「何か質問はありますか」と聞かれますが、どのような質問をしたら良いですか?

 面接で逆質問を準備していなくて何を質問したらいいか分からず困った人も多いのではないでしょうか。実は面接の合格・不合格を左右する非常に重要な質問です。今回は企業が逆質問をさせる理由と、逆質問する時のポイントについてご説明します。


画像の説明

企業が逆質問をさせる理由
 企業が学生に逆質問をさせる一つ目の理由は「学生が持っている会社や仕事に対しての疑問を解消したい」ということです。安心して入社してもらうため、誤った理解のまま入社してすぐに退職してしまうことを防ぎたいという意図があります。これが学生側から見える逆質問をさせる理由だと思いますが、実はもっと重要な別の理由があります。それは学生の「志望度の高さ」と「仕事に対する意欲や考え方を見たい」ということです。学生からの質問の内容で自然とこれらが見えてくるので、どんな質問をするのかに面接官は注目しています。企業によっては逆質問の時間を長くとって、そこから見えてくる学生の志望度や考え方を元に判断をする企業もあるくらいです。つまり、質問する内容によってあなたの「意欲」「考え方」を見るのが逆質問をさせる理由です。

逆質問をする時のポイント

①会社の製品やサービス、仕事内容についての質問をする
 会社への興味、志望度の高さを伝えるために、必ずその会社の製品やサービスについての質問をしてください。例えば営業職志望であれば、「どのような人がターゲットになっているのか?」「海外シェアはどのくらいなのか?」など、技術職志望であれば、「この製品で使われている技術は○○か?」「私の研究している□□とこの部分が似ているが、この技術に応用できるか?」など、その製品で使われている技術や材料についての質問をすることで、その会社・仕事への興味、志望度の高さが伝わります。

②「もし自分だったら」と仮説を立てて質問する
 これは「もし自分がこの仕事をするとしたら」と仕事を自分事として考えられているか、ということです。具体例を使って説明しましょう。メーカーの海外営業職に内定したある留学生は、面接の逆質問で次のような質問をしました。「海外進出をする時に、その国の文化、習慣、法律など、その国ならではの商習慣がビジネスの壁になると思うのですが、御社の場合どのようなことが壁になりましたか?」。この質問からは「自分が海外営業をするなら、将来どんな問題が起こるか知っておきたい」という留学生の考えが伝わります。このような「自分が知りたい」というだけでなく「企業のビジネスに自分がどう関わっていけるのか」という考えが見える質問は、会社や仕事への真剣さや意欲だけでなく、社会人として必要な「ビジネス視点」が伝わり、企業から高く評価されます。
 
 これから面接を受ける留学生はこうしたポイントを押さえて、逆質問でアピールができるように準備していってください。
 4回連載の留学生就活なんでも相談室は、今回が最後になります。留学生のみなさんの就活に少しでも役立ててもらえたら嬉しいです。就職活動をがんばりましょう!



・第1回「日本企業の採用の特徴」
・第2回「企業のニーズと留学生の仕事選び」
・第3回「自己分析と業界・企業研究」
・第4回 就活なんでも相談室 第4回「面接対策」

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