
ヴァルセッキ ミケーレ さん (イタリア出身)
(東京外国語大学)
地方ごとの方言が面白い 日本の就職活動に驚き
――いつから日本に留学しているのですか。
ベネチア大学で日本語を専攻しているのですが、文部科学省から奨学金を頂き、日本語・日本文化研修留学生として去年の10月から1年間の留学生活を過ごしています。
――なぜ日本語を専攻しようと思ったのですか。
インターネットで見た漢字に興味をもったことがきっかけです。イタリアの観光スポットで、日本人に積極的に話しかけたりしながら日本語を勉強してきました。
――日本語の面白いところはどこですか。
擬態語などあらゆるものに言葉があることや、地方ごとの方言が面白いです。大学での勉強は標準語で行われているので、来日して様々な方言と出会い驚きました。
――日本についてどのように感じていますか。
日本は個人よりも「社会」を大事にする傾向が強いと感じます。日本は安全で落し物をしても返ってくることが多いですし、電車も時間通りに動きます。
――就職についてはどう考えていますか。
最初は日本語を学ぶことが就職に有利になるかと考えていたのですが、イタリアではなかなか難しい状況です。それで日本で就職活動をしているのですが、驚いたことがたくさんありました。まず、大学卒業後すぐに働き始めることに驚きました。イタリアに限らずヨーロッパでは、留学するなど大学卒業後の数年は働かないケースが多いからです。また、日本では就職先と大学の専攻があまり関係なくてもいいこともそうです。ヨーロッパでは、文系分野を専攻する場合、就職先がある程度限られてしまうことを覚悟の上で選択しなければいけません。
――苦労したことはありましたか。
SPIが上手くいかず落ちてしまった経験をしました。数学は言語と関係ないという意見もありますが、問題を理解しなければ解くことができません。日本人なら1分で回答すべき問題も7分かかってしまいます。
――将来の夢はありますか。
ネイティブレベルまで日本語が上手になりたいです。また、故郷を出て日本に来ました。何社落ちても諦めないで、最後まで頑張りたいと思います。
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