Top向学新聞日本で働く留学生OBたち>金 天杰 さん


金 天杰 さん (中国出身) 
(株式会社エイチ・アイ・エス アクロスNO.1トラベル横浜営業所) 


改革実行の正念場 管理職になり180度視点が変化

――現在の業務内容を教えて下さい。
 エイチ・アイ・エスのアクロスNO.1トラベル横浜営業所で勤務しています。主に外国人のお客様を対象としている営業所で、海外行き航空券の手配などを行っています。日本人のお客様は価格だけではなく、サービスの質やスタッフの知識などに関心がありますが、外国人のお客様はいかに安いかという価格を最重要視します。ですから、日本人のお客様をターゲットとしたサービスや価格設定と同じだと、外国人のお客様にはなかなか利用していただくことができません。
 現在、オンラインでの格安航空チケット販売などの競合他社の存在により、価格競争が激しくなっています。また、日本経済の停滞も影響し、1000円でも安くチケットを入手したいと考えるお客様が非常に多くなりました。既存のやり方ではなく、新たな改革を実行しなければいけない正念場を迎えています。

――なぜ旅行業界で働こうと思ったのですか。
 元々は、大学進学を目的として日本語学校に留学しました。ですが、東京、大阪、京都など日本全国を巡る中で、綺麗で素晴らしい場所がたくさんあると知りました。また、日本だけではなく世界各国を旅行してみたいという思いがあり、この業界で働こうと決めました。そのため大学進学は辞めて、早く実社会に出ることができる観光の専門学校に進学しました。在学中は、世界を知ろうとフランスやイタリアなどのヨーロッパ諸国やアジア各国を旅行し、素晴らしい体験が出来ました。 また、国家試験に挑戦し、旅行業務取扱管理者の資格も在学中に取得しました。資格を取得するためには、日本全国の温泉や川などの観光名所や、世界各地の世界遺産を覚えなければなりませんでした。その他にも、約款に関する知識や新幹線の時刻表の見方など様々なことを身につける必要があり苦労しました。国家試験は同じ専門学校生でも2割程しか合格者がおらず、努力は必ず報われると実感しています。

――日本社会で働き成長を実感しますか。
 そうですね。今年の7月から所長代行という管理職の立場に立っています。自分のことだけではなく、営業所の売上やスタッフの管理などの負担や責任が重くなり、180度視点が変わりました。ですが、自らのチャレンジで営業所を更に発展させていきたいと思っています。エイチ・アイ・エスは平均年齢が若く、実力があれば20代中盤でも支店長に昇進できます。年齢ではなくやる気次第で何でも挑戦でき、この環境を活かして更に成長していきたいです。また、所長代行という立場だけではなく、日々お客様からも、応援やご指摘の声を頂くことがありますが、全ての声が成長の糧となっています。



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