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向学新聞2020年7月1日号記事より>

日本文化の底力コラム 第1回(第1期)
国際夫婦漫才コンビ フランポネ

「漫才で学ぶ日本語」が日本語を学ぶ外国人に広まりつつある。これは日本とスイスの国際夫婦漫才コンビ「フランポネ」(吉本興業所属)が始めたものだ。今回から数回に渡り、その取り組みをコラム連載して頂く。

フランス語で漫才  日本のお笑いを世界へ

フランポネ

マヌー:神奈川県出身。ベルギー王立アントワープ大学大学院修了。上場企業(海外営業部)での勤務を経てコンビ結成。6カ国語が堪能。
シラちゃん:スイス・ジュネーヴ出身。イタリア人とフランス人の父母を持ち、ギリシャや日本で暮らしてきた国際派。日本語を学んだ時の気付きから「漫才で学ぶ日本語」が生まれた。
Twitter: (日本語) https://twitter.com/Manu035459786
Twitter: (フランス語) https://twitter.com/Scillachan

【僕らの始まり】
 2010年7月、パリで毎年開催されている「Japan Expo」で知り合いました。その当時から日本のアニメや音楽はフランスで受け入れられていて「Japan Expo」はコスプレイベントとしてヨーロッパ中で認知されていました。スイス人の妻も日本のアニメと音楽が好きで「Japan Expo」に来ていました。彼女は「日本のアニメと音楽は認知されているがお笑いはまだ知られていない」と指摘してきて、そこで自分達で日本のお笑いをフランスで広めることを考えたのです。
 
 フランスで日本の「お笑い」や「漫才」を広めるためには?
 
 単純に日本語の漫才をフランス語に訳しても伝わりません。その理由としてユーモアのセンスが異なるからです。フランスには「漫才」という概念がないためボケに対してツッコンでも笑いは起こらないのです。
 そこで僕らは日本のお笑いとは何か、そして「漫才」の仕組みである「ボケ」と「ツッコミ」とはなにかを説明し、その後に漫才を見せることで理解してもらえるようにしました。さらにその場にいるお客さんと一緒に即興で漫才を作成するワークショップを実施し、こういった地道な活動を行うことで「漫才」がフランスでも普及すると考えています。

コラム 第1回 フランス語で漫才 日本のお笑いを世界へ
コラム 第2回 オンリーワンはナンバーワン ゼロからの開拓こそ面白い
コラム 第3回 会話練習以上の漫才披露 読む・書く・聞く・話すを駆使

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