ファン・マイ・フンさん (ベトナム出身)
(横浜国立大学経営学部)
初めて触れる日本人が重要 就職の不安解消できるサポートを
私は来日後の1年間は大阪外国語大学日本語教育センターで学びましたが、その時ホストファミリーのお世話になり本当の人の温かさに触れました。異文化の中で何もわからない時期に、様々な場所を案内してくれたことは最も印象に残っています。初めて触れる日本人がどういう人かによって留学の印象は大きく左右されます。日本のことは知識としては分かっていても、「なぜそうなのか」ということまではよく分かりません。最初に生活習慣の違いで躓かないようにするためのサポートは留学生にとっては必要だと思います。
また、就職面でのサポートも必要です。留学生の売りは専門能力や語学力だと思いますが、本当に専門能力を活かせる求人はなかなかなく、語学力を活かして日本とのブリッジとして海外現地で働く人への求人のほうが採用率は高いようです。留学生は日本人と全く同じ条件の求人に応募してもなかなか難しいので、留学生に的を絞って採用する企業の情報を求めています。大学でそういった情報を提供してくれれば大変ありがたく思います。また、面接時に語学力や国際感覚といった強みをどうアピールするかについては、マニュアルを読むよりも直接アドバイスしてもらったほうが安心できます。就職に関する不安を解消できるよう、例えば留学生の就職担当相談員が大学に一人いれば本当にありがたいと思います。
留学先国を決めるときは当然、自分の人生の長期計画と合わせて考える留学生が多いと思いますが、留学してもほとんどそれを実現できないとすれば問題だと思います。もっとしっかりとキャリア形成のビジョンを描けるのであれば、日本は留学先として魅力を増すと思います。