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向学新聞2010年3月号


留学生の国内就職減少

2008年度留学生進路状況調査
 

  独立行政法人日本学生支援機構の留学生進路調査によると、2008年度に卒業した外国人留学生3万6271人のうち、日本国内の企業等への就職者が前年度の9684人から8736人へと千名近くも減少したことが明らかになった。いっぽう日本国内で進学した数は前年度の1万1494人から二千名近く増え1万3388人となった。
  背景としては、世界金融危機が起きた2008年秋以降に企業が新卒採用枠を絞り込んだり、採用自体を手控えるようになったことが影響しているとみられる。特に大学学部から国内企業への就職者数は減少が著しく、前年度14%減の3873人となった。就職でも進学でもない「その他」の進路は大学学部で前年度比21%増の1597人で、この中には引き続き在留資格「特定活動」を取得し就職活動を継続している者の数も含まれているとみられる。
  来年度も厳しい就職戦線が予想されるが、一刻も早い景気の回復が待たれるところだ。


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