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向学新聞2012年4月号


早大が4学期制導入

                 一橋は春入学で秋授業開始案検討

 早稲田大学が2013年の4月から1年を4学期にわける「クオーター制」を順次導入する方針を固めたことが明らかになった。約2カ月で終わる短期集中型の授業を増やすことで、日本人学生の留学促進、留学生の受入れ増加を目指す。
 現在は約4カ月(16週)の半期ごとに授業が終わるセメスター制を導入しているが、半期をさらに2つに分けることで、8週間で授業を終えるようにする。学生は6月初旬に授業を終えることで、欧米の大学のサマープログラムへの参加が可能になる。科目登録は今まで通り二回行い、一度に2学期分登録する方法を検討している。成績評価など教員の負担が大きいため、一部の科目からクオーター制に移行する。
 また、一橋大学が春入学を維持しながら本格的な授業を秋に開始する案を検討していることが2月下旬に分かった。留学生には秋入学も認め、入学から秋学期までを「導入学期」、4年次の最後の3カ月を「修了学期」として、実質的な学部教育は7学期で終える。秋入学も視野に入れながら、現行の春入学・春卒業で実現可能な国際化のモデルの一つとして検討している。
 4月~7月の導入学期に大学の責任で、語学や歴史、理工系の科目などの基礎教育を行い、希望者には海外留学も奨励する。夏休みを経て、1年次の秋学期(9~12月)から本格的な授業を開始して、冬休みの後、春学期(1~6月)に入る。4年次の12月後半~3月(修了学期)に卒業論文を完成させれば3月に卒業できる。留学生や卒業単位が足りない学生は8学期まで学び、6月卒業とする。
 一橋大学では、4年生の前期には大半の学生が卒業に必要な単位をほぼ取得して卒論に集中するため、7学期でも十分対応できる。
 高校卒業から秋までの期間(ギャップターム)を、大学側が責任をもつことで学生は有意義に時間を使える。また、現行の春入学・春卒業のまま、国際標準の秋入学と同じ効果を得ることができるといったメリットがある。秋入学を検討している東京大学が発足させる協議体に両大学とも参加予定で、国際化に向けて議論を深めていく。



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