向学新聞2012年12月号
日本語学校入学者数が増加
ベトナム5倍、韓国は減少傾向
日本語教育振興協会の調査で、2012年10月期の日本語学校入学者数が1万1570人で、昨年より3718人増加したことが分かった。対象となったのは427校の日本語教育機関。国・地域別では、中国が6568人(昨年同月比1683人増)、ベトナム1676人(同比1323人増)、ネパール772人(同比544人増)が上位となった。昨年の入学者数よりベトナム人留学生は約5倍、ネパール人留学生は約3倍増加した。
しかし、これまで日本語学校に通う留学生の主要な出身地域だった韓国は604人(同比110人減)、台湾584人(同比49人減)となった。特に韓国からの留学生減少は深刻な問題となっている。2008年に日本語教育機関に在籍していた韓国人留学生は約1万500人でピークを迎えたが、それ以降大幅に減少し続けた。2011年には約3500人になり、わずか3年で約3分の1になった。また、中国も2003年には3万人を超える留学生が日本語学校に在籍していたが、2011年は約2万2000人に留まっている。昨今の日中関係の不安定化のため、更なる減少が懸念される。
一方で、今回の調査で大幅な増加を見せたベトナム、ネパールを始め、その他のアジア諸国では、経済水準の向上、日系企業の進出などの理由から留学生の増加が期待される。
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