向学新聞2014年7月号
ベトナムで日本留学フェア
異例のべトナム政府主催
一般財団法人日本語教育振興協会は5月22日、同月17~18日にベトナムのホーチミンとハノイで主催した日本留学フェアの結果を公表した。日本から日本語教育機関31校、大学等28校などが参加。ホーチミンでは2710人、ハノイでは1330人の来場者が足を運び盛況を博した。同フェアのベトナム側の主催は異例のベトナム政府となり、注目度の高さが伺える。
高いレベルで日本語を話すなど優秀な学生が多く来場した。日振協の佐藤次郎理事長は、「大学で日本語を勉強することは人気で、その分優秀な学生が多い」と話す。さらに日本留学への関心の高さについて、「以前は日本との関わりが雇用に結びついていなかった。近年は経済交流活動が活発になり、日本語の勉強・日本留学が就職に結びついている」と分析する。日本留学は、語学の壁や日本語教育機関経由の大学進学で留学期間の長期化、高い留学費用など障害が多かった。しかし、そういった障害を越えて日本留学への関心が高まっているのだ。
日本語教育機関で学ぶベトナム人学生は約8400名(2013年度)と、前年から4倍増となっている。学生数の増加と共に質の保証が懸念されるが、優秀で高い勉学意欲を持つベトナム学生を受け入れるために、日振協はベトナム教育訓練省と認証システム導入の協定を結んでいる。認証システムとは、ベトナム教育訓練省国際教育開発局が大学入学統一試験等の成績を認証し、証明書を日本語教育機関に直接送付することで、成績証の偽造を防ぎ優秀な学生を受け入れることができるものだ。
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