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向学新聞2016年7月号


母国と日本の違いを明確に

留学生就職支援セッション    


 文部科学省、就職問題懇談会、独立行政法人日本学生支援機構などが6月14日、東京ビッグサイトで「平成28年度全国キャリア・就職ガイダンス」を開催した。
 
 外国人留学生のキャリア教育・就職支援についてのセッションでは、厚生労働省の國代尚章氏が外国人労働者を巡る最近の動向について講演した。2015年の外国人労働者は90万7896人で、前年より12万人も増加。大幅な増加について國代氏は、「ベトナムが5万人、ネパールが1万5000人増加し、増加分の半分を占めている。留学生の資格外活動が多いと考えられる」と分析した。また、東京、大阪、京都、福岡など16カ所のハローワークに新卒留学生の就職を支援する「留学生コーナー」を設置するなど、留学生への就職支援の状況を説明した。
 
 一般社団法人留学生支援ネットワークの久保田学氏は、留学生の就職活動の現状と教育機関に求められる支援について講演。久保田氏は「従業員100人以下の企業に就職している留学生は約半数で、2000人以上の企業への就職は14%に過ぎない」と指摘。企業の留学生採用状況について、「求人が最も多いのはIT業界。慢性的な人材不足という側面もある。インバウンドビジネスでの採用も拡大している」と話した。学校のキャリアセンターなど留学生の就職支援者向けには、「母国の就職活動と何が違うのかを明確に教えるべき。文化の違いとしてしっかり説明することが重要だ」と強調した。



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