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向学新聞2016年9月号


企業「メリット感じなかった」

文科省 就職活動スケジュール変更の調査 


 文部科学省が7月、「2015年度就職・採用活動時期の変更に関する調査」結果(調査時期は昨年10月~11月)を公表した。
 
 2015年度の就職活動は、3月から企業説明会などが開始、8月から面接などの選考が実施され前年よりスケジュールが後ろ倒しされた。949社が回答した企業向けアンケート調査では、「後ろ倒しのメリット」について14%が「学生の就職活動の準備期間が確保された」、11・4%が「志望度の高い学生を選考できた」と回答。しかし最も多かった回答は70%の「その他」で、多くの企業が「メリットが感じられなかった」と記述した。590社は後ろ倒しに対応せず、その理由(複数)として、「競合する他社よりも早く学生に接触するため」と回答した企業が最も多く49%となった。続いて「早い段階で来年度の採用者を確定させておく必要があるため」が44・4%、「以前から採用活動を独自のスケジュールで実施していたため」が33・1%となった。
 
 7975人が回答した学生側へのアンケートでは、70%が「就職活動に混乱が生じている」と回答。「就職活動等の準備ができた」と回答した学生は約20%に留まった。企業・学生双方にとって、問題が多い就職活動スケジュールだったことが浮き彫りとなる結果となった。



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