向学新聞 2017年11月号
学部共同学位プログラムの新学部
立命館大とオーストラリア国立大で
立命館大学(京都市)とオーストラリア国立大学(オーストラリア・キャンベラ、以下「ANU」)は、卒業時に2大学からそれぞれの学位を取得できるデュアル・ディグリープログラムを共同で実施する。10月2日に両大学が協定を締結した。
立命館大学が2019年度に大阪府茨木市に設置を構想中の新キャンパスに「グローバル教養学部」を新設する。海外大学との共同学位プログラムを教育課程に全面的に組み込んだ学部の設置は日本初であり、また、日豪間の両大学の学生が相互に行き来する初の取り組みだという。
グローバル教養学部では授業は全て英語で行い、学生は4年間の教育課程中、立命館大とANUの両方で学修する。国をまたぐ環境で学び、グローバル人材に必要なコミュニケーション能力や問題解決能力を身に付けることを目指している。入学定員は100人で、うち90名は立命館、10名はANUで学生生活をスタート。立命館の学生は3年次にANUで学び、ANUの学生は2・3年次に立命館で学ぶ。日豪以外の外国人留学生の受け入れも視野に入れている。
ANUはアジア太平洋地域についての研究で世界的に高い評価を得ている。ブライアン・シュミットANU学長は協定調印式で、「このプログラムによって両国の学生はアジア太平洋地域内の優れた研究者から学ぶ素晴らしい機会を得ることになる」と述べた。吉田美喜夫立命館大学長は、「これまでと全く異なる次元で世界水準の教育プログラムを展開する。日本、そして世界の未来を拓くグローバルリーダーの育成に貢献できるものと確信している」と述べた。
同協定は2014年7月に安倍首相がANUを視察して以来、両大学が協議を重ね実現した。
独立行政法人日本学生支援機構の調査によると、立命館大学の留学生受入数は2016年5月1日時点で1860人で、日本の私立大学では5番目に多い。
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