<向学新聞2018年2月号記事より>
留学生数、過去最高を更新
16年度中の在籍者は29万9千人
日本語学校が大学学部を上回る
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の調査によると、2017年5月1日時点で日本の大学や日本語学校等に在籍する外国人留学生は26万7042人で、調査開始以来最多となったことが分かった。また2016年度の間に在籍していた外国人留学生の総数は29万9742人に上っており、5月1日時点の数値も順調に伸び続けていることから、次の17年度を通した受入数について30万人を超えることはほぼ確実と見られる。「留学生30万人」を掲げてきた政府の留学生政策もここにきて節目を迎えようとしている。
国籍別では中国が前年比10万7260人(8777人増)で初めて10万人を突破。構成比では40・2%となり、3年前の51・3%からは比率が1割以上減少した。次に多かったのがベトナムの6万1671人(前年比7864人増)で、中国と同規模の増え幅となり、構成比では23・1%と過去最大の比率を占めた。7位のスリランカは総数こそ6607人だったが、前年からの増加数はベトナムに次いで多い2631人で、約1・7倍に大きく増えている。その他伸びが目立った国は、総数3位のネパールが前年比2029人増の2万1500人、インドネシアが前年比865人増の5495人、ミャンマーが前年比965人増の4816人などだった。
在籍学校別では、日本語学校が7万8658人で最も多く、大学学部が7万7546人となり、はじめて日本語学校が大学学部を上回った。日本語学校は2012年以降毎年約1万人増のペースで増え続け、5年間で3倍に増加している。
2018年1月18日の法務省告示第二十一号による日本語教育機関(留学ビザで学べる日本語学校)は643校。いっぽう文部科学省の学校基本調査によれば、2017年5月1日時点の国内の大学数は780校、学生数は289万880人で、JASSO統計から算出すると全大学・大学院生に占める留学生の比率は4・3%となる。
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