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向学新聞2023年1月号目次>留学生数2年ぶりに増加
<向学新聞2023年1月号記事より>
留学生数2年ぶりに増加
在留外国人数過去最高
留学生の国内就職は2年連続減
出入国在留管理庁は2022年10月14日、令和4年6月末現在における在留外国人数についての統計を公表した。2022年6月末現在における在留外国人数は、中長期在留者数と特別永住者数を合わせて296万1969人となり、前年末に比べて20万1334人増加し、過去最高となった。そのうち、在留資格「留学」の人数は、26万767人となり、半年前の2021年12月から5万2937人増となり、2年ぶりに増加に転じた。(図1)
留学生の国内就職
同庁は、2022年11月に2022年版「出入国在留管理」を公開し、その中で、2021年に在留資格を「留学」から働くための在留資格に変更許可された人数を公表した。2021年に学校を卒業後、日本での就職を目的とした在留資格変更を許可された人数は、2万8974人(前年比715人減)で、2年連続で減少となった。
国籍別では、スリランカが前年比332名増となり、国籍・地域別人数の順位で韓国を抜いて4位となった(図2)。全体数が減少する中で、スリランカは2年連続で増加し、直近の2年間で約2倍となった。
国籍の順位は、統計開始から2012年までは、中国、韓国、台湾が、不動のトップ3だったが、その後ベトナムとネパールが相次いで増加し順位が入れ替わった。東南アジアに続き、南アジア出身の留学生の増加が顕著だ。
コロナ禍の影響
長引いた日本の入国制限の影響で、大学生活の半分は母国からオンラインで学んだ留学生や、修士課程の全てをオンラインで修了し、就職活動のためにようやく来日した、という留学生もいる。就職活動で重視される日本語能力や日本社会での十分な経験が身につく機会を得られないまま、就職段階を迎える留学生が多くいる。留学生数の順調な回復と共に、留学生が日本社会で有意義な経験をする機会をどのように提供していくかが、大きな課題と言える。
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