張 暁婷 さん (中国出身)
(近畿大学)
日本の建築作品が印象的 実用的な快適性を工夫
――日本に留学した理由は何でしょうか。
北京の中央美術学院の建築学部で世界各地の建築を学びましたが、その中でも日本の建築作品が特に印象に残りました。日本は国土が広くはありませんが、素晴らしい建築物がたくさんあり、チャンスがあれば絶対に留学したいと思っていました。自分の目でたくさん建築物を見たり、建築を学ぶ人と交流できて日本に留学して良かったと思います。
――日本の建築作品が素晴らしいと感じた点はどこなのでしょうか。
日本は地震が多い国ですが、耐震技術は世界一だと思います。また、日本の建築学では部屋の中を設計する際、和室と洋室を組み合わせたり、様々な木材を利用することで雰囲気が良い空間を作り出すことが出来ます。
――中国と日本の建築にはどのような違いがあるのですか。
日本は中国とは違って、国土が狭く住環境は決して広くはないですが、中国と較べて「巧みさ・きめ細やかさ・心地よさ」という実用的な快適性が工夫され設計されています。
私は日本の建築家である磯崎新さんを尊敬しており、磯崎さんは私の出身校である中央美術学院の美術館を設計されました。実際に自分の目で建築工程を目にすることが出来ましたが、美術館はシンプルなラインで形造られ、細部は簡素にも関わらず全体としては完璧に一つの建築物として融合しており、そこから日本的な感性を感じました。
――将来の夢は何ですか。
ゆくゆくは自分の設計事務所を開きたいと思っています。そのためにまず、事務所に就職して力をつけたいと考えています。
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