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2021年8月3日
危機感を持つ企業から動き出す
ミスコミュニケーションの克服、働きやすい環境づくりへの第一歩
外国人材定着・教育支援サービス「つながるダイバーシティ動画研修」
多文化共生社会を目指す日本にとって、人との接し方が変革しなければならない時に直面している。
人の考え方、心の姿勢に踏み込むことは、時には拒絶反応やできれば避けて通りたいという思いも生じさせる。しかし、多様な人材が活躍する社会を作るには、避けて通れない問題である。働きやすい環境づくりは、一朝一夕にはできない。
将来を見据えて、問題意識を持っている企業から動き出している。
内定ブリッジ株式会社
代表取締役CEO 淺海一郎 氏
ClipLine株式会社
執行役員 エンタープライズ営業部 部長
齋藤誉 氏
今年4月にリリースされた、円滑なコミュニケーションのための動画研修型サービス「つながるダイバーシティ動画研修」について、開発したClipLine株式会社の齋藤誉氏と内定ブリッジ株式会社の淺海一郎氏にお話を伺った。
―――外国籍社員が活躍するために、職場でのミスコミュニケーションの克服が必要であることが、省庁レベルで認識されるようになりました。そのような流れの中で開発された今回のサービスについて、特徴を教えてください。
これまでは、外国人社員に向けてどう教育するか、という観点での研修プログラムがほとんどでしたが、「つながるダイバーシティ動画研修」は日本人・外国人、両者で学べる内容になっています。
異文化理解の難しさは、お互いがギャップについて認識できない点にあって、認識できないから意識が変わらず行動が変わらない。これは日本人同士でもいえることですね。
本サービスは、コンサルの要素と合わせて、当社が提供しているClipLineのシステムをご活用いただきます。教育動画やマニュアル動画を格納でき、「社員教育プログラムをオンラインで遠隔でも学べる」プラットフォームです。
「意識・行動変容」を目的としているため、ただ動画を見るだけではなく、それを通して何を学んだか、どう感じたかを発信・発言したり、他の社員と感想を共有するなどして、理解度の把握もできるため、このプラットフォーム内でPDCAを回せる仕組みです。必須視聴動画は早送りできない、という細かな細工もしてあります。
<動画研修画面(一例)> ※顧客ごとに適切な動画を組み合わせて教育プログラムを作成します。
―――ミスコミュニケーションの研修動画がありますが、それを視聴して終わりではなく、「このような場面で、あなたはどう感じますか」「このような場面を経験したことがありますか、どのように感じましたか」と投げかけ、発言してもらうことで、それぞれの認識・感じ方の違いを認識し、双方の対話を促すことに繋がりますね。
そうですね。この研修動画は短くまとめられていて、外国人の方にも分かりやすいです。忙しい日本人社員でも使いやすいと思います。動画×外国人は相性が良いですね。
当社では、これまでも、ミスコミュニケーションの克服に関する対面研修を実施してきました。参加した社員さんが社内のキーマンとなって、外国人社員の働きやすい環境作りに動いてくれることが多いですが、個別のコンサルも、お手伝いするのに限界があります。その点、今回の「つながるダイバーシティ動画研修」は、広がりが期待できます。
省庁も外国人活用には力を入れてきていますが、良いツールを作って公開して終わり、良いのをつくったから見てね、で終わっては、本当の変革は期待できません。
―――部署や会社全体として、外国人も働きやすい環境づくりに取り組む、実務担当者を具体的に支えるサービスと言えますね。
そうですね。企業様によっては、コロナの影響で採用自体を絞っているので、今は教育関係のシステム導入は検討できない、と考えるケースも多くみられます。しかし、むしろ当社としては、必ずインバウンド業界や飲食業界が回復する時がくるので、その時に備えて、外国人材活用のための環境整備・足腰を鍛えておくべき時だと、感じています。
―――ダイバーシティという言葉はよく耳にするようになりました。会社や組織が、異文化コミュニケーションにどの程度本気で向き合うか、そのためにどうアクションを起こすのかが、その組織が本当の意味で誰もが働きやすい環境にバージョンアップできるかどうかの分かれ目だと感じます。
そうだと思います。現場の人の意識を変える、変えてもらうのはとてもハードルが高いです。研修で様々な企業を見てきましたが、「何で自分が意識を変えないといけないんだ、納得できない。外国人は必要ない」という社員や、外国人反対派の役員などもチラホラ見受けられます。
当事者が危機感を持っているかどうかが大きいです。このままでは会社がつぶれる、事業が伸びないという危機感です。経営的観点やダイバーシティの観点で、なぜ今外国人採用とそのための環境整備が必要なのか、腹落ちして取り組まないといけない時期だと感じます。
先ほど話に出た、外国人反対派の社員・役員についてですが、彼らが変わる瞬間があります。それは、外国人社員が活躍した時です。活躍して成果を出すと、一気に賛成派に変わります。だからこそ、外国人社員が働きやすい・活躍できる環境整備が必要で、そのために私たちは日々、研修やコンサルに走り回っていますし、今回のサービスも、そのような想いで開発しました。
日本人も外国人も共に活躍できる環境づくりの、一助となれば幸いです。
「相手は自分とは違う感じ方をしているかもしれない」、「自分の当たり前はほかの人の当たり前ではないかもしれない」、という発想。違いがあることに気づき、そこから学び、対話によって克服していける人的環境は、外国人のみならず、日本人にとっても、年齢・性別等の差による摩擦を超えて、活躍できる環境であるといえそうだ。
「つながるダイバーシティ研修動画」の流れ
<参考>
・プレスリリース
・サービス詳細・問い合わせ(内定ブリッジ株式会社)
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