Top向学新聞日本で働く留学生OBたち>韓 申甫さん


韓 申甫さん(台湾出身) 
(早稲田大学 職員) 


日本企業は語学力重視  就職はチームで乗り切る

――日本の就職活動について。
  日本の就職活動は説明会に行ってからエントリーシートを提出し、筆記テストやSPIののち面接を3~4回はこなすパターンが多いです。エントリーだけでも日本の学生で平均30~40社、多い方は100社ぐらいになり、面接まで含めると莫大な回数になります。非常に大きなエネルギーが必要な活動です。

――日本企業は人物優先で選考するといわれています。
  求人情報を見ていて気づいたのは、ほとんどの会社が採用の条件として「積極的に取り組む人、情熱のある人、リーダーシップのある人」などと同じような文章を並べていて、仕事そのものに必要な資格やスキルがあまり書かれていないのです。入社後にスキルを育成するので、実際に「大学で勉強した事は役に立ちません」と言われたこともあります。
  現実問題として、日本企業が外国人を採用するにあたってまず最初に考えるのはやはり語学力の高さではないでしょうか。中には、「入ってきた留学生が日本人よりも日本人らしいので期待はずれだ」と言ってくる企業もあるようですが、それならあらかじめその点について明言しておくとよいかと思います。留学生にとって、違うやり方を取り入れるに従ってもたらされる変化への準備が、企業側はできているかどうかは判断しかねることです。「日本人より日本人らしい人材」を目指す留学生がいるのは、おそらく日本で働いていくのに一番無難なやり方を取ろうという気持ちがあるからではないでしょうか。日本人ができることを日本人がやるように全部でき、さらに語学能力があるならば採用されるだろうという考えからだと思います。「君たちを採用するのは語学能力だけでなく、異文化の異なるやり方を会社に取り入れたいからだ」と明言してくれれば、それなりに自分の特長を発揮できるような人もいると思うのです。

――これから就職活動する方へアドバイスをお願いします。
  なるべく様々な人と接して話を聞き、相談することが大事です。同じようなシチュエーションにいる人と話し合えば、少しは楽になってきます。例えば、情報収集の段階で、数多い企業のどこにエントリーシートを出せばよいのか見当がつかず苦労することがあります。私の場合、非常に就職活動に熱心な日本人の友人が周囲にいて、彼らがかなり早い段階から動き出し、様々な情報をくれました。SPIについても一緒に研究したりアドバイスをくれたりしたのです。彼らがいなければ私は就職できなかったかもしれません。一人で黙々とやらないで、みんなを巻き込んで就職活動チームを作り、一緒に情報交換しながら乗り切ることができればベストだと思います。



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